1
![]()
「 黒猫 」
真夜中 土砂降りの雨と一緒に舞い込んだ
甘い香りのする黒猫
彼女は誘うように僕に微笑む
なのに そっと手を伸ばすと
とても悲しそうな顔をして鳴くから
なんだか 自分がすごく悪い人間になったような気がして
僕はまた苦笑いをして
ごまかしてしまう
![]()
「 青い電車 」
二人違う方向に帰るのが切なくて
いくつも電車を見送った
思い出のあのホームで
今日は永遠のさよなら
もう戻ることのない思い出乗せて
遠ざかっていく
君を乗せた青い電車が見えなくなるまで
なぜだか動けないでいる
この冷たい風が止むまでもう少し・・・・
あの頃の素直だった僕の心が泣いているから
![]()
「 僕を見てよ 」
助けてよ
僕はもう 窒息してしまいそうなくらい苦しいんだ
君の瞳は僕を通り越して
違う誰かを映して微笑む
僕を見てよ
ちゃんと見てよ
誰かの代わりじゃなくて
こんなに君の事を想っているのに
君の瞳は 僕に語るよ
「あなたじゃない、あなたじゃ駄目」だって
君のキスは痛いぐらい心に刺さるよ
だって君は あいつに言う時と同じ声で
また僕に「好きだよ」って言うんだ
こんなことなら いっそ嫌われた方が
君を諦められるのに
僕を見てよ
ちゃんと見てよ
誰かの代わりじゃなくて・・・・
![]()
「 君 」
最初に会った時
子供っぽい子だって思った
現実を知らない 純粋すぎる子供のようだって
でも あの夜
君の強い瞳をのぞいて気がついたよ
大人って 子供にだってなれるんだ
真っ直ぐ前を向いて
何もかも 全てをその胸におさめて
それでも笑顔を絶やさない君は
僕よりずっと大人だったんだね
![]()
「 夢 」
見ようとしなかった夢
所詮 手の届かないものだと・・・・
現実とのレジンマの中で
何かを見つけようと もがき苦しんでいても
時々目の前を通り過ぎては去って行く
叶えるにはそれなりのリスクが必要で
そこまで捨て身になれなくて
そこまで勇気を持てなくて
ただ何となく
それが当たり前かのように
自然に引かれていくレールに乗って
また 流されて行く
理由すら解らないままに
![]()
「良く晴れた朝」
僕は目を覚まして大きなあくびをした
強い風が窓を叩いている
「風がかわいそう・・・・」
あの夜
彼女は確かにそうつぶやいて 外を眺めていたっけ
部屋中の全ての窓を 思いっきり開けて風の通り道を作った
あの時は 彼女の言葉の意味が良く解らなかったんだ
爽やかな風が通り抜けていく
僕の前をそっと
彼女と同じように・・・・・
![]()
「ルール」
悪魔を見つけた?
一つだけでも
自分の中のルールを破ってしまえば
もうなんだって出来る
どんな悪い奴にだってなれる
たとえ
昨日の自分を傷つけても
![]()
「刃(やいば)」
君の心のナイフ
刺さりそうで恐い
また 幸せを切り裂いていく
自分のその手で
お互いの寂しさ埋める為に
もっと側に居たいのに
抱きしめ合えばその刃で
お互いを傷つけ合う
寄り添うことの出来ない 孤独な人形
独りでは生きていけないくせに
![]()
伸ばした手をそっと握り締めて
もう離さないと誓ったね
あの夜、星が綺麗だって君を誘い出した
通りすがりの教会の前で 口ずさんだウエディングマーチ
君は微笑みながら降り返って僕にキスをした
覚えているかな?
暖かかったあの日々を
いつか白いドレスを着て
またこの教会に来ようって約束した
渡すはずの指輪 持ち主のいないダイヤモンド
誰かが呼ぶ声に振り返っても
そこに君が居るはずもなく
おも影だけが胸によみがえるよ
君は僕よりちょっと先に
あの星を見に行ったんだね
「他の誰かを見つけて、私の分も幸せになって・・」
最後に消えそうな声で言った君の言葉だけ
僕は守れそうにないよ
覚えているかな?
暖かかったあの日々を
いつまでも僕の中の君に
暖かかったあの日々を…
![]()
all written by M・O