「 黒猫 」

 

真夜中 土砂降りの雨と一緒に舞い込んだ

甘い香りのする黒猫

彼女は誘うように僕に微笑む

なのに そっと手を伸ばすと

とても悲しそうな顔をして鳴くから

なんだか 自分がすごく悪い人間になったような気がして

僕はまた苦笑いをして

ごまかしてしまう

 

「 青い電車 」

 

二人違う方向に帰るのが切なくて

いくつも電車を見送った

思い出のあのホームで

今日は永遠のさよなら

もう戻ることのない思い出乗せて

遠ざかっていく

君を乗せた青い電車が見えなくなるまで

なぜだか動けないでいる

この冷たい風が止むまでもう少し・・・・

あの頃の素直だった僕の心が泣いているから

 

「 僕を見てよ 」

 

助けてよ 

僕はもう 窒息してしまいそうなくらい苦しいんだ

君の瞳は僕を通り越して

違う誰かを映して微笑む

 

僕を見てよ

ちゃんと見てよ

誰かの代わりじゃなくて

 

こんなに君の事を想っているのに

君の瞳は 僕に語るよ

「あなたじゃない、あなたじゃ駄目」だって

 

君のキスは痛いぐらい心に刺さるよ

だって君は あいつに言う時と同じ声で

また僕に「好きだよ」って言うんだ

こんなことなら いっそ嫌われた方が 

君を諦められるのに

 

僕を見てよ

ちゃんと見てよ

誰かの代わりじゃなくて・・・・

 

「 君 」

 

最初に会った時

子供っぽい子だって思った

現実を知らない 純粋すぎる子供のようだって

でも あの夜

君の強い瞳をのぞいて気がついたよ

大人って 子供にだってなれるんだ

真っ直ぐ前を向いて

何もかも 全てをその胸におさめて

それでも笑顔を絶やさない君は

僕よりずっと大人だったんだね

 

 「 夢 」

 

見ようとしなかった夢

所詮 手の届かないものだと・・・・

現実とのレジンマの中で

何かを見つけようと もがき苦しんでいても

時々目の前を通り過ぎては去って行く

 

叶えるにはそれなりのリスクが必要で

そこまで捨て身になれなくて

そこまで勇気を持てなくて

 

ただ何となく

それが当たり前かのように

自然に引かれていくレールに乗って

また 流されて行く

理由すら解らないままに

 

 

「良く晴れた朝」

 

僕は目を覚まして大きなあくびをした

強い風が窓を叩いている

 

「風がかわいそう・・・・」

あの夜

彼女は確かにそうつぶやいて 外を眺めていたっけ

部屋中の全ての窓を 思いっきり開けて風の通り道を作った

あの時は 彼女の言葉の意味が良く解らなかったんだ

 

爽やかな風が通り抜けていく

僕の前をそっと

彼女と同じように・・・・・

 

「ルール」

 

悪魔を見つけた?

一つだけでも

自分の中のルールを破ってしまえば

もうなんだって出来る

どんな悪い奴にだってなれる

たとえ

昨日の自分を傷つけても

 

「刃やいば

 

君の心のナイフ

刺さりそうで恐い

また 幸せを切り裂いていく

自分のその手で

 

お互いの寂しさ埋める為に

もっと側に居たいのに

 

抱きしめ合えばその刃で

お互いを傷つけ合う

寄り添うことの出来ない 孤独な人形

独りでは生きていけないくせに

 

 

伸ばした手をそっと握り締めて
もう離さないと誓ったね

あの夜、星が綺麗だって君を誘い出した
通りすがりの教会の前で 口ずさんだウエディングマーチ
君は微笑みながら降り返って僕にキスをした

覚えているかな?
暖かかったあの日々を

いつか白いドレスを着て
またこの教会に来ようって約束した
渡すはずの指輪 持ち主のいないダイヤモンド
誰かが呼ぶ声に振り返っても
そこに君が居るはずもなく
おも影だけが胸によみがえるよ

君は僕よりちょっと先に
あの星を見に行ったんだね
「他の誰かを見つけて、私の分も幸せになって・・」
最後に消えそうな声で言った君の言葉だけ
僕は守れそうにないよ

覚えているかな?
暖かかったあの日々を

いつまでも僕の中の君に
暖かかったあの日々を…

all written by M・O

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